「三日坊主解決に挑む」みんチャレはどうやって初期ユーザーを獲得したのか(前編)

スタートアップ初期における、
①ユーザー獲得戦略・施策
②ユーザー定着戦略・施策
それぞれを、国内外の企業事例で紹介する連載記事です。
(参考:「0→1ファン作り」:スタートアップ初期における、ユーザー獲得・定着戦略の特集を始めます。

▼もくじ(記事読了目安:3分)

みんチャレとは?

今回は国内例記事として「みんチャレ編」をお届けします。

みんチャレは、新しい習慣を身につけたい人が5人でチームを組み、チャットで励まし合いながら習慣化にチャレンジする、三日坊主防止アプリです。

新しいことを始めたいけど、続けるのが難しいという人」がターゲットになっています。
チャレンジの内容は、早起き、ダイエット、読書、英語の勉強など様々で、基本的に誰でも好きなテーマで始める事ができます。

多くの人が経験する”続けたいけど、続けられない”という課題。
それを”チーム×励まし合う場所”を使って解決する。
みんチャレはそんなサービスです。

今回は、そのみんチャレがどのようにして「サービスを作り、ファンを獲得してきたのか」について、みんチャレの運用会社であるエーテンラボ株式会社(A10 Lab Inc.)の代表、長坂さんにお話をお聞きしてきました。


長坂 剛(ながさか ごう)
2006年東京工科大学 メディア学部卒業後ソニー(株)に入社。B2Bの営業やプレイステーションネットワークのサービス立ち上げに従事。ソニーの新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」から独立しA10 Lab Inc.を創業。

ビジネスモデル図解

1人で決めたことを続ける=難しい
→”チーム×励まし合う場所”を提供するアプリで解決

創業のきっかけ

みんチャレ創業のきっかけは長坂さんの趣味であるゲームにあります。

長坂さんはゲームをやっているときは幸せだが、クリアして終わってしまうとどこか悲しい気持ちになる。
そこにペイン(課題)を見つけました。

それは、
行動させられた時(受動的)より、自分から行動したとき(自発的)の方が幸せを感じる
というペインです。

もう1つ、長坂さんが目を付けたのは”場所”です。
皆さんも、「家だと勉強できないけど、図書館に行くと勉強ができた」という経験をしたことはありませんか。
これには少なからず、図書館という”場所”の影響があります。

この”自発的×場所”を組み合わせて、幸福感を得られるように作られたのが”みんチャレ”です。
参加者に「~したい」という自発的な気持ちを、行動までつなげることができる場所を提供することで、毎日の生活に幸せを感じて欲しい。
みんチャレはそんな想いの詰まったサービスです。

ユーザー獲得戦略

ユーザー獲得戦略としてみんチャレは2つのことをしていました。
①大企業、イベントを徹底的に活用した

・大企業のリソースを活用
・外部のピッチイベントなどに積極的に参加

②ローンチ前に検証を徹底的にした

①大企業、イベントを徹底的に活用した

ー大企業のリソースを活用した
みんチャレは最初ソニーの社内企画としてスタートしたことを生かして、ソニーを巻き込んだ広報戦略を取りました。
これはイントレプレナーに限った話ではなく、周り(大企業やインフルエンサー)を巻き込んで広報活動をする重要性がよく分かる例ではないでしょうか。
下が当時出したプレスリリースです。
これによって無駄な出費を避けつつ、効果的なPRを行えたそうです。


引用:https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201511/15-1106/index.html

ー外部のピッチイベントなどに積極的に参加した
もう1つ行ったことが、外部イベントでのファーストカスタマーの獲得です。
インターネットを利用した広告は、多くのユーザーに届く可能性がある一方で、コンバージョンが難しいというデメリットもあります。
そこで、みんチャレではインターネットを利用した広告よりも、リアルでのカスタマー獲得を積極的に行いました。

特徴的だったのは、
大企業の若手が多く参加しているようなイベント”
にも積極的に参加していたことです。

大企業には、とても多い人が勤めています。
アーリーアダプターとなるファンを大企業内に作ることができれば、その後の多くのファンを作れる可能性が高いです。

また、大企業からイベントに参加している人は情報感度が高い人や新規事業の芽を探している人が多いです。
そういった人と繋がりできれば、企業とのコラボレーションするといった可能性も増えます
といったような様々な戦略をもって、イベントに参加していたそうです。

今回はイベントに多く参加していた長坂さんに、イベントを効果的に活かすための”裏技”を聞いてきました。
長坂さんは、必ず自分のサービスの説明を”1分、3分、5分、10分”といった複数のバージョンを前もって作ってから参加していたそうです。

最も効果的なバージョンを使ってピッチをし、好感触だった人には、1人1人メッセンジャーなどで連絡をする。
そしてアーリーアダプターを見つけていったそうです。
イベントただに参加するのではなく、コンバージョンまで考えた準備をすることが肝心なのかもしれません。

②ローンチ前の仮説検証を徹底した

もう1つみんチャレがユーザー獲得のために取り組んだことが”サービスの仮説検証”です。

ユーザーがサービスを使う理由、それは自分が感じているペインを解決してくれると思えるからです。
だからこそ、ターゲットのニーズを的確に解決しているかはユーザー獲得の可否に大きく影響します。

みんチャレでは、ローンチ前にこの仮説検証を繰り返していたそうです。
そしてこの仮説検証を行なう上でキーになるのは”イベント”と”スタバ”です。

イベントでは上で挙げたように、”複数バージョンのピッチ”を使って仮説検証をしていたそうです。

ネットワーキングの時間はあるけど、時間が足りなくて。。。。」ということは意外とありますよね。

そこで残り時間や持ち時間に合わせたピッチを使うことで、1人でも多くの人にピッチしフィードバックを貰えるようにしたそうです。


イベントと並行して仮説検証を行ったもう1つの場所はなんと”スターバックス”。
スタバにいる人にアプリやモックを片手に
アプリを作っているんですが、使ってみてくれませんか?
と話しかけていたそうです。

やってみると「私は使わない」「もし、こういう機能があったら使うな〜」といった意見が意外ともらえるそうです。

なかなか見ず知らずの人に話かけるのはハードルが高いですが、イベントと比べて色々なジャンルの人がいるという良さがあります。
また、自分のサービスを”分かりやすく、かつ初対面の人にも受け入れられやすいように”ということも同時に鍛えられるので、思った以上にやってみる価値は大きいかもしれません。

ちなみに話かける人選ぶポイントは”1人でいて仕事ではなく、おしゃれな時間を楽しんでる人”らしいです。
なかなか見分ける難易度高めです。笑


図:様々な意見を元に作られたみんチャレの現在

実際にスタバライトニングピッチの結果、長坂さんは当時実装予定だったブロックチェーンを使ったコイン機能を辞めたそうです。
何度魅力を説明しても、ターゲット層にその魅力を分かってもらえず「難しすぎて無理!」とバッサリ言われたのがきっかけとか。

以上がみんチャレの初期ユーザー獲得戦略となります。

まとめ

みんチャレが行った「初期ユーザー獲得戦略」・・・・
・成果までを考えてイベントに参加するといった広報活動をする
・ローンチ前にターゲットに刺さるように仮説検証をしっかりとする

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