こんにちはLauncheersの町田です。
今日は先日公開された「未公開テック企業、企業価値ランキング トップ26」からそのトレンドを考えてみました。
それではさっそく、ご覧ください。
下記が未公開テック企業の企業価値ランキングとなっています。
こうしてみると、よく名前を聞くそうそうたる企業がランクインしています。
順位 | 企業名 | 評価額($) | 創業国 |
---|---|---|---|
1位 | ウーバー(Uber) | 699億 | アメリカ |
2位 | 点滴出行(Didi Chuxing) | 560億 | 中国 |
3位 | エアビーアンドビー(Airbnb) | 310億 | アメリカ |
4位 | 美団-大衆点評(Meituan-Dianping) | 300億 | 中国 |
5位 | スペースX(SpaceX) | 247億 | アメリカ |
6位 | ウィーワーク(WeWork) | 211億 | アメリカ |
7位 | パランティア・テクノロジーズ(PalantirTechnologies) | 205億 | アメリカ |
8位 | 今日頭条(Toutiao) | 200億 | 中国 |
9位 | 拼多多(Pinduoduo) | 150億 | 中国 |
10位 | ピンタレスト(Pinterest) | 123億 | アメリカ |
11位 | リフト(Lyft) | 117億 | アメリカ |
12位 | ペイティーエム(Paytm) | 100億 | インド |
13位 | ストライプ(Stripe) | 92億 | アメリカ |
14位 | SZ DJIテクノロジー(SZ DJI Technology) | 80億 | アメリカ |
15位 | 借貸宝(Jiedaibao) | 76億 | 中国 |
16位 | マンバン・グループ(Manbang Group) | 65億 | 中国 |
17位 | マジック・リープ(Magic Leap) | 64億 | アメリカ |
18位 | 链家(LianJia.com) | 60億 | 中国 |
19位 | グラブ(Grab) | 60億 | アメリカ |
20位 | ロビンフッド(Robinhood) | 56億 | アメリカ |
21位 | ウィードクター(WeDoctor) | 55億 | 中国 |
22位 | スラック(Slack) | 51億 | アメリカ |
26位 | ゴジェック(GO-JEK) | 50億 | インドネシア |
26位 | クーパン(Coupang) | 50億 | 韓国 |
26位 | マシーンゾーン(Machine Zone) | 80億 | アメリカ |
26位 | ウブテック(Ubtech) | 50億 | 中国 |
創業年を見てみると、創業8年目(2010年)をピークに正規分布しています。
今ユニコーンと呼ばれている企業も、スピード感としては今の規模となるまでに創業から8年程度掛かっているようです。
しかし、同時に創業4年以内の企業も2割程度あります。
その2割はManbang Group、Didi Chuxing、Meituan-Dianping、Jiedaibao、Pinduoduoと全て中国発です。
そこからも、今の中国の勢いが見えてきます。
中国という巨大マーケットに直接アクセスしやすい、規制緩和の恩恵が大きい等が理由としてありそうです。
次にそれぞれの会社の事業領域です。
最も多かった事業領域は26社中9社が該当したシェアリングエコノミーでした。
中でもUberや滴滴出行、リフト、グラブといった配車サービスがトップ26社中5社ランクイン。
また、トップ3も以前紹介したAirbnb、Uber、さらに滴滴出行と全てシェアリングエコノミーが独占する結果となりました。
※「「CEO自ら、ユーザーの物件を訪問?」Airbnbの初期スケールの方法」、「Uberの人気を支える、サービス初期から続くユーザー体験とは」
2,3位はFintec,Eコマースと続いています。
4位以下は幅広い事業ジャンルが横並びという結果でした。
個人的に、共同購入で賞品を安く買うことが出来るサービスを展開する”拼多多(Pinduoduo)”は注目企業ではと思います。
中でも、共同購入の仕組みを活かして、「0元買い」戦略(タダで商品をユーザーを誘うことで提供すること)を用いて効率的に多数のユーザーを獲得していく戦略は、新しいマーケティング戦略として面白いです。
参考:「併多多」ゼロからEコマース第3位 ユーザー数急増のわけ
ハードウェア系も3社(スペースX、ウブテック、SZ DJIテクノロジー)入っており、是非”モノづくりの国”日本からもランクインする企業が出てきて欲しいです。
今回ランクインした企業は全てアジアとアメリカの企業でした。
また、アジアも中国に始まり、インドとインドネシアという人口大国からのランクインとなっています。
唯一韓国からもクーパン(Coupang)がランクインしています。
日本と比べても人口が少ない中、どのようにしてこの地位を築いていたったのか、そのマーケット戦略は日本のスタートアップにも参考となる部分があるかもしれません。
今回はランクインした企業はかなり限られた地域発となっていました。
しかしこれが数年経つと、ヨーロッパやアフリカ勢が食い込んでくるのではと思います。
テック系の企業価値ランキングから見えてきたいくつかのトレンド。
今回の結果を踏まえた上で
圧倒的にランクイン企業数が多いシェアリングエコノミー系企業にとって代わる、ものは何か?
ランキングが今後どのように変化していくのか?など、今後の変化に引き続き注目していきたいと思います。
現場からは以上です。