こんにちは、町田です。
本日のニュースに一言は「スタートアップ連携に本気な大企業、KDDIが首位 」
と記事から、アクセラレーターの成功要因について考えました。
この記事では、スタートアップに対して「スタートアップとの連携に本気な大企業はどこか?」という質問をし、その結果を調べています。
その結果、KDDIやトヨタといったスタートアップに対して投資を積極的にしている企業が多くランクインしました。
また、東京急行電鉄や富士通といったアクセラレータープログラムを開催している企業もランクインしていました。
アクセラレータープログラムとは?
アクセラレータープログラムとは、起業家に対して事業会社やVC(ベンチャーキャピタル)が事業支援等を行うことを指します。
参考:アクセラレーションプログラムってなんなの?
今回の結果を見て感じたことは、2点あります。
1点目は、思った以上にスタートアップに”刺さる”アクセラレータープログラムを作る事の難しさです。
去年一年間で、アクセラレータープログラムを開催した大企業は50社を超えています。
しかし、それだけの数の企業が開催しているにも関わらず、今回ランクインした企業は3社しかありません。
その理由は、プログラムの認知度がまだ低い、投資に比べるとスタートアップにとってアクセラレータープログラムのインパクトが小さい等、色々な理由があると思います。
他にも「スタートアップが求めているニーズにうまく対応出来ている」コーポレートアクセラレータープログラム(CAP)が少ない、という理由もあると思います。
特に”スタートアップのニーズに応える”という部分は特に難しい部分だと感じます。
規模が大きく資本や高い技術力をもつ一方で、スピード感は遅くなりがちな大企業と、資本が少ないがゆえにスピードと専門性で勝負をするスタートアップが、”丁度よい”関係を維持するのは容易ではありません。
その解決策として、「テストマーケティングの場を提供し、投資することに集中する」といった振り切りをしているCAPもあります。
実際、海外で代表的なアクセラレーターのテックスターでは「元起業家を雇い、メンターとしてスタートアップに提供する」ことで、適切なニーズへの対応を図るといった対応をしています。
今回の結果でもう一点感じた事は、アクセラレータープログラムも”仮説検証”が大事という事です。
CAPを提供しているアクセラレーターである、東京急行電鉄、三菱東京UFJ銀行と富士通は自社でプログラムを設計し、これまで複数回開催しています。
また、ランクインしているソニーもベンチャー支援プログラム”First Flight”を提供していますが、提供前にきちんと仮説検証をしています。
参考:大企業のベンチャー支援の”正しい”形とは
「これは支援する側も仮説検証をしっかりとする」という事の重要さを示しているのではないでしょうか。
そして逆に言えばこの仮説検証のプロセスをしっかりと踏み、適切な設計をすることが出来れば、アクセラレータープログラムの成功率は一気に跳ね上がる可能性を秘めています。
最後に今回の記事に掲載されていたランキングを掲載させて頂きます。
現場からは以上です。
順位 | 企業名 | 得票率(%) |
---|---|---|
1 | KDDI | 6.4 |
2 | トヨタ自動車 | 5.4 |
4 | 富士通 | 2.8 |
5 | NTTドコモ | 2.5 |
6 | NTTデータ | 2.3 |
6 | NTTデータ | 2.3 |
7 | オムロン | 1.9 |
8 | リクルートホールディングス | 1.8 |
9 | 東京急行電鉄 | 1.5 |
10 | ソニー | 1.4 |
10 | 三菱東京UFJ銀行 | 1.5 |
※イノベーションリーダーズサミット実行員会と経済産業省の共同調査。有力ベンチャー企業481社を対象に5社まで連記方式で聞き、218社から有効回答を得た