POLから学ぶ スタートアップにおけるユーザーヒアリングと組織づくりの重要性

こんにちは!
Launcheers初登場のすずねです。
今回は「0→1ファンづくり」の国内事例Vol.5「LabBase編」をお届けしてまいります!

「0→1ファン作りとは?」

スタートアップ初期における、
①ユーザー獲得戦略・施策
②ユーザー定着戦略・施策
それぞれを、国内外の企業事例で紹介する連載記事です。
(参考:「0→1ファン作り」:スタートアップ初期における、ユーザー獲得戦略の特集を始めます。

今回取材させていただいたのは株式会社POLの松崎さん。

POLは「研究室」×「テクノロジー」という切り口で社会の課題解決に挑む企業です。松崎さんはそれを「LabTech」という言葉で表現しており、それについては記事の後半で詳しく紹介していきます!

LabBaseはそんなPOLが最初に始めた事業で、優秀な理系人材と企業を結ぶマッチングサービスです。
リリースから約1年で、旧帝大・早慶の理系大学生4人に1人が登録するサービスとなりました。
そんなLabBaseがどう文化に馴染み、ファンを獲得していったのか?

さっそく見ていきましょう!

松崎 太河(まつざき たいが)
1993年生まれ。株式会社POLの執行役員LabBase事業責任者。大学1年生の頃から精力的にインターン活動を行う。大学3年次は休学してベトナムのIT企業でインターン。20人規模の複数のプロジェクトマネージャーを歴任。株式会社POLには創業当初からインターンとして参画。途中から社員になり、現在は、LabBase事業全体の責任を担う。

▼もくじ

ビジネスモデル図解

スカウト型就活サービス
学生:プロフィールを登録しておくだけで、企業からスカウトが届く。
企業:採用市場に出てきにくい理系学生に直接アプローチできる。

「理系学生はこれからの世の中を作っていくイノベーターでありながら、今の理系学生は企業を見る余裕がなく、そういった人材が目的なく企業に行ってしまって、入社後に自分の力が発揮できていない現状を変えたい。ゆくゆくは企業自体の開発力の向上、日本全体の技術の底上げに繋がっていってほしい。」と話す松崎さん。

理系学生と企業の抱える課題をそれぞれ解決することで、社会を変えていくことに繋がっているんですね。

研究活動によって磨かれた素質や培われた粘り強さや、そもそも研究を頑張ったことということ自体がもっと認められたっていい。
多くの就活サービスが文系向けに作られているのが現状で、理系学生の強みはまだまだアピールしにくいものであるそう。

研究内容が全く違ったとしても、その学生の素質や、やりたいことと、企業がマッチングするような、そんな機会を生み出していきたいとのことでした。

さて、「0→1ファンづくり:スペースマーケット編」でも触れたように、プラットフォーム型サービスでは一般的に「鶏が先か卵が先か問題」と言われるユーザー獲得戦略が気になるところです。

LabBaseでは各ユーザーをどのようにして獲得していったのでしょうか。

ユーザー獲得戦略

企業ユーザー:プレスリリースを実施
学生ユーザー:1つ1つ研究室を訪問してプレゼン

それまで理系向けマッチングサービスがなかったこともあり、プレスリリースを打ち出したことで約100企業からの問い合わせがあり、企業ユーザー獲得の壁は突破しました。

対する学生は、最初は知り合いづてにアポを取りながら、1つ1つ研究室を訪問していったそうです。

「ユーザーの声を聞こう」と考え、研究室を訪問してはフィードバックを開発にすぐ回すという日々の繰り返し。

サービスリリース前からリリース後1ヶ月ほどはメンバー2人で、東京大学と東北大学を駆けずり回り、1ヶ月に各々100人のユーザーヒアリングを行なっていたそう。

数々のヒアリングを通してユーザーを増やしていく段階に入った頃、就活意欲が低くても学生に潜在的なニーズがあると確信した松崎さんは、研究室でのサービスのプレゼンでいかにそれらのニーズを顕在化し、サービスの魅力をそこに訴えかけるかということに注力しました。

具体的には、ヒアリングで得た生の意見をサービス説明に取り入れることで、サービスに対するニーズを言語化し、就活意欲が低い学生に対してもLabBaseの魅力や必要性が伝わるようにしていきました。

例えばESを書くのに、1枚あたり3時間かかるとして、就活をしていくとそれが10~20枚書く必要があり、非常に時間がかかる。さらに理系学生の場合、その時期にちょうど学会があったりして、その時間は取れなくなってしまう。

そこでLabBaseを使えば、1回のプロフィール登録で時間を大幅に短縮できますよと伝えると、「ESにかかる時間を減らしたい」というニーズが顕在化され、その場でサービス登録に繋がったりするとのことでした。

POLの組織づくり戦略

このようにPOLのサービス普及を支えた鍵は、初期メンバーの泥臭い営業活動ともう1つ、本気で事業にコミットできる組織づくりに手を抜かなかったことがあります。

POLは代表の加茂さんと、元ガリバーインターナショナル(現IDOM)専務取締役の吉田さんの共同創業で、スタートアップが後手に回しがちな組織づくりに創業当初から力を入れています。

「組織図を必ず書く、会議体制を決めるなど基本的なところも徹底的にやった」

創業初期のとあるミーティングで、メンバーに「何が今一番の課題か?」と聴いた吉田さん。
メンバーから、事業についての課題が挙がる中、吉田さんが指摘したのは「組織づくり」でした。

「本気で自分の全てを注いでコミットできるメンバーが組織に何人いるか」

事業と組織は両輪だと話した吉田さんに対して、松崎さんも
「その時はまだ代表1人しか(コミットできているメンバーは)いなかった。なるほどなと思った。」

サービスリリースの1ヶ月後くらいから拠点を立ち上げたPOL。
最初は東北、次が北海道・筑波、それから神戸、名古屋・京都・大阪・九州と東京など現在は10箇所以上の拠点があります。

具体的にどうやってコミットできるメンバーを集め、増やしていったのでしょうか。

「まずはリーダーがいないとどうしようもないので、リーダー探しからしました」

Wantedlyと知り合いづてで、各拠点のリーダーとなる人材を集め、今度はそのリーダーに仲間集めをしてもらったそうです。松崎さんいわく、優秀な人の周りには優秀な人がいる理論。

仲間が集まってきたら、今度はメンバーのモチベーションをいかに維持するか。
「特にサービス初期は、”なぜこのサービスを使ってもらうのか?””何のために働いているのか?”を考えてもらうために、根本的な事業の意義やビジョンを伝え続けました」

リモートのため特にコミュニケーションの量を意識し、Skypeを使って週に何度もミーティングをしたそうです。

代表が1対1でメッセージを伝え続けるには限界があるので、リーダーに早くリーダーになってもらうようにした

リーダーに「何を成し遂げたいのか」を持ってもらうために、東京に集合して合宿を開いたりと、POLのミッションと個人のミッションが重なるように、何度も何度も対話をしたそうです。

ユーザー体験向上戦略

組織ができ始め、ユーザー数が安定的に伸び始めたPOL。

サービスを使い続けてもらうために、ユーザーとのオフラインの繋がりと、メールマガジンやLINE@といったオンラインでの施策を現在も取り組み中とのことです。

特に、サービスを使い始めた学生に再度訪問してヒアリングを行うことはインパクトが大きく、うまく活用できている学生像のデータと活用に苦戦している学生像のデータ、それぞれの良い点悪い点を把握し開発に情報を流すことで、サービス改善に繋げているとのことでした。

その結果として「後で返信する機能」を付けたり、企業からスカウトがくるプロフィールになるように充実度でプロフィールに点数がつく機能の装備に繋がりました。

何よりユーザーとプロダクトの繋がりを重視し、改善点をすぐにサービスに反映させたことがユーザー体験向上に大きく寄与したのではないでしょうか。

まとめ:LabBaseの先にある世界

とにかくユーザーが使いやすい・ユーザーにとって価値あるサービスを追求し続けるPOL。

オフラインでユーザーの声を聞くこととメンバーをビジョンでモチベートする組織づくりがLabBaseを全国へと普及させた何よりの秘訣ではないでしょうか。

LabBaseをはじめとするPOLのサービスを通して、理系人材の社会でのあり方や、日本の研究室の常識が変わっていくのではないでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

LabBaseに興味のある方は下記のURLからサービス登録をしてみてください。

学生向け→https://labbase.jp/
企業向け→http://labbase.strikingly.com/

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