いとけんです。
今回も早速「0→1ファン作り」の紹介をはじめていきます。
「0→1ファン作りとは?」
スタートアップ初期における、
①ユーザー獲得戦略・施策
②ユーザー定着戦略・施策
それぞれを、国内外の企業事例で紹介する連載記事です。
(参考:「0→1ファン作り」:スタートアップ初期における、ユーザー獲得戦略の特集を始めます。)
いつも読んでいただきありがとうございます。
前回は、「Uber編」を公開させていただきました。
(参考:「0→1ファン作り」:Uber編)
今回は、海外事例vol.13ということで、「Code Academy」を取り上げていきます。
Codecademyは2011年にサービスを開始した、プログラミング学習サイトの先駆け的存在サービスです。
また、世界一のシードアクセラレーターと呼ばれるY combinatorを卒業している企業でもあります。
特徴
・190ヵ国で利用されており、登録ユーザー数は2500万人以上
・HTMLやCSSに加えて、Python、Java、JavaScript(jQuery、AngularJS、React.js)、Ruby、SQL、Sassなどの12種類のプログラミング言語を学習可能
・基本サービスは無料で提供
日本国内で人気のプログラミングサービス「Progate」も、初期にCode academyを参考にしたと言われています。
(参考:「0→1ファン作り」:Progate編 )
Code acamemyは、
まだオンラインプログラミング学習サービスが一般的ではなかった時に、驚きの方法でユーザーを獲得しています。
今回は、「Code academyがどのように文化に馴染み、ファンを獲得したのか」
調べてきました。
さっそくどうぞ!
▼もくじ
ビジネスモデル図解
豊富な23種類以上のコースからなる、
基本的なサービスを全て無料提供

Code academyのビジネスモデルは、フリーミアム型と呼ばれるものです。
基本的なサービスは無料で提供し、一部の有料ユーザーに追加のサービスを提供するというものです。
有料コースを提供し始めたのも2017年度であり、最近までは全てのコースを無料で提供していました。
その理由は創業者であるザックの思いがきっかけでした。
創業のきっかけ
米・コロンビア大学で政治学を専攻していたザックは、友人が卒業しても就職先を見つけるのに苦労しているのを見て、大学での教育が実践的でないと実感し、教育と雇用のギャップを埋めたいと考えていました。
友人と、1度事業を立ち上げたが失敗。
その後、シードアクセラレーターであるY Combinatorに応募して採択されました。
最終的にCodecademy 立ち上げのために大学中退をしています。(立ち上げ当時、21歳と22歳)
元々、ザックはプログラミングの経験がなかったため、本を読んで勉強しようとしましたが苦戦していました。
一番の学習方法は、実践することであると信じて、当時としては珍しかった、ブラウザ上でプログラミング学習ができる方法をサービスに導入しました。
これは、ユーザーのブラウザの中にターミナルを開いて、エンジニアが実際に開発環境の中で行なうやり方と同じ方法で、操作ができるようするというものでした。
ザックは、2011年にこの会社を設立したときから、
「プログラミングに興味を持っている多くの人々が、学習をするために必要な教育コンテンツにアクセスできるようにしたいということ」を意識していました。
だからこそ、初期から無料にこだわりサービス提供を続けてきたそうです。
では、どのようにしてザック等は初期ユーザーを獲得していったのでしょうか?
ユーザー獲得戦略
既存プログラミング学習に不満を持つユーザーに刺さり、
4日間で20万人以上のユーザーを獲得
(参考:Hacker Newsより )
Code Academyは2011年8月19日に立ち上げられました。
ザックらは、サービスが新しいコンセプトということもあって、期待をしていませんでした。
しかし、リリースから4日で20万人のユーザーを獲得することになりました。
既存のプログラミング学習方法に、不満不平を持つユーザーに深く刺さったサービス
Y combinatorに採択されている時に、彼らは何度もビジネスアイデアを修正しました。
そして、8月19日にリリースをしました。
サービスは、既存のプログラミング学習に不満を持つユーザーの共感を大きく得ました。
そしてユーザーによって、RedditやHacker Newsに、Code academyに関するスレッドが掲載されました。
※Reddit=アメリカ最大のソーシャルニュースサイト。
一部メディアでは、「アメリカ版2ちゃんねる」と言われることもある:。※Hacker News=Y combinator 創設者であるポール・グレアムによって建てられた
Y combinatorの情報交換掲示板
今までの、ビデオや本などの書籍でプログラミングを学んでいたユーザーにとって
Code academy の、Webブラウザ上で学習ができるスタイルは大きく共感を得ました。
記事は拡散され、4日以内に20万人ものユーザーを獲得したそうです。
ユーザーの体験を向上させていくためにはどのような施策を行ったのでしょうか?
ユーザー体験向上戦略
プログラミング学習者の心理を逆手に取った
「Code Year」企画を実施

「プログラミングを学習するにあたりどれくらいの時間が必要だろうか?」
これは、多くの学習者が考える疑問点ではないでしょうか。
ザックは、その心理を逆手に取り、
1年間の間、サービス登録ユーザーに対して、週ごとに新しいレッスンを送る企画を考えました。
しかもこの企画を考えたのは、2011年の年末でした。
①新年は、誰もが1年を振り返り、来年度の新たな決意をする時期ということ。
②プログラミング学習にあたり必要な時間を、考えるユーザーが多いこと。
ザックはこれを逆手に取ったのです。

(Code Yearプロジェクトの画像)
この企画によって、多くの新年の決意がSNS上でシェアされました。
ザックによると、このサイトへのアクセスの33%がTwitterのリンク経由、17パーセントがFacebook経由だったそうです。
一般の方だけではなく、当時のNYの市長を含む多くの有名人にもシェアされたようです。
My New Year’s resolution is to learn to code with Codecademy in 2012! Join me. http://t.co/PemzIuqe #codeyear
— Mike Bloomberg (@MikeBloomberg) 2012年1月5日
2012年の、最初の7日間で20万人ものユーザーを獲得、
企画が始まってから、最初の7時間で16,000人ものユーザー登録があったそうです。
私もそうですが、
プログラミング学習は、1人だと途中で心が折れてしまいそうになります。
友達と一緒に決意をすることで一緒に頑張れるという効果もありますよね。
最後に
Code academyの事例を、読者の方のサービス事例で活かすポイント
SNSを使った、サービスの拡散
バズらせるということが、一時期炎上マーケティングという言葉が流行ったように悪いイメージが先行しているかもしれません。
しかし、今回のザックの事例のように時期とコンテンツを組み合わせることができれば
絶大な効果を産みます。
今回も、記事を読んでいただきありがとうございました。
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